絵と猫とぐだぐだ ~髙木元就

雑記ブログです。趣味で絵を描いています。漫画やイラストなども含めて、幅広く絵の好きな人に読んで貰いたいです。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

裸婦の日本画制作1 No.68

制作に対する指示 裸婦の日本画制作は、それまでに制作した着色写生やデッサンを見ながら制作することとなっていた。 この時の下図相談も、見て貰うのはS先生となる。 出来ることなら、僕としては他の教員とのやり取りをしたいのだが、生徒の側は担当教員し…

絵とモラル No.67

先に結論を S先生から『絵を描くのに、モラルなんか関係ない』という言葉をかけられて、当時の僕は、日本画画家の安田靫彦のことを頭に浮かべた。 安田靫彦の話の前に、今回の話の結論を書いておくと。 僕個人は、絵とモラルは関係あると信じているけれど、…

収束の方向 No.66

Toからの手紙 モデルさんでの一件の後、S先生とA先生(女子)からは、時折、挑発の様な批判や指摘を受ける。 繰り返し言われていたのは、僕の考えていることは、何もかもが全て勘違いだということ。 高木のことを悪く言う人なんか、この大学には一人もいない。…

日本画制作の為の裸婦デッサン9 No.65

辻褄合わせの行動 裸婦の写生の為に教室に行き、自分の制作場所に座る。 教室内では、昨日に起こった問題を同級生達はヒソヒソと噂している。 これくらいの声なら聞こえないだろう、という意識もあるのだろうが。 僕はこれまでずっと、何を言われても知らな…

日本画制作の為の裸婦デッサン8 No.64

翌日の動向 モデルさんの件で、トラブルのあった日の翌日。 午前中の授業では、特に何もなかった。 僕に気付かれないように、ヒソヒソと話しているのはあるが、そういうものまでもをどうこう言うつもりはない。 この何もないとこと自体は当たりことなのだが…

日本画制作の為の裸婦デッサン7 No.63

教員達からの質問 その日の裸婦の写生の時間が終わった後、K先生(男子)から「研究室に来なさい」と言われて研究室に行く。 因みに、その日はたまたまS先生は学校に居なく、S先生以外の先生全員が研究室で僕を待っていた。 K先生(男子)は「それで、何があった…

日本画制作の為の裸婦デッサン6 No. 62

焦燥 いつまでも繰り返すToの騒ぎたてに、僕は焦りと苛立ちを覚える。 その焦りの一番の要因は、早くモデルさんに謝りたいという気持ちで、ポーズの時間が来たり、細々とした事柄等で、謝るタイミングを逃してしまうということ。 少し前まで、Toと一緒に僕や…

日本画制作の為の裸婦デッサン5 No.61

生徒の絵の傾向 美術大学の同級生のなかには、S(男子)の様に、多浪して入学してきた者も何人かはいた。 一般の大学であれば、学力に浪人したかどうかは関係なく考えるかもしれない。 しかし、美大や芸大関係となると、力のある人のなかで、浪人経験をした人…

日本画制作の為の裸婦デッサン4 No.60

白いデッサンと黒いデッサン 1年次からこの頃まで、特にS先生とA先生(女子)から、デッサンも日本画制作も、まわりの生徒の制作をお手本として見て、それと同じ絵を描けと言われ続けてきた。 だが、僕には同級生の絵を、そんな風には見れない。 この時のデッ…

日本画制作の為の裸婦デッサン3 No.59

I先生との会話 裸婦のデッサン。 モデルさんのポーズが終わった後、僕はI先生とデッサンの話をしようと、研究室へ行く。 その時には、I先生から怒鳴られた時のデッサンも持って行った。 研究室に行くと、そこには目的のI先生は一人でいた。 僕はそのI先…

日本画制作の為の裸婦デッサン2 No.58

これまでと同じ流れ 動物画の後、改めて始まった裸婦のデッサン。 この時のデッサン(デッサンの後には着色写生も行う)は、後の日本画制作用の写生・スケッチという意味合いがあり、この時に描いたものを見ながら日本画制作をする。 そういうことを前提にして…

日本画制作の為の裸婦デッサン1 No.57

モデルさんへの配慮 裸婦というのは裸の女性である。 裸婦のモデルさんを雇って絵を描くというのは、絵画を学び経験する上では、ととも大事なこととなる。 その分、モデルさんを雇う為のお金や、モデルさんにじっとしてもらう行為や、女性に裸になってもらう…

繋がる話2~岡倉天心・渡辺包夫 No.56

渡辺包夫 高校生か浪人生くらいの頃からだろうか。 テレビ番組で『開運なんでも鑑定団』という番組が始まっていた。 僕自身は、高校生の頃からテレビ番組は見なくなっていった関係で、その番組自体は、大学生になるまで見たことはなかった。 大学生になって…

繋がる話1~竹内栖鳳 No.55

今回の話は、前回に投稿したテレビ番組の話に繋がる話である。 偶然なのか、必然なのか、当時の僕は竹内栖鳳に興味を持っていて、番組内で解説の中心となるパリ万博には、その竹内栖鳳も絵を出品し、パリでの交流会にも出席している。 竹内栖鳳の件だけでは…