仏教伝来(前半)
今回は、僕の絵の話ではなく、既に亡くなっている平山郁夫(ひらやまいくお)の絵に関してです。
平山郁夫は1930年に生まれ、2009年に亡くなった日本画画家です。
平山郁夫『仏教伝来』1959年作
画像元http://www.art-annual.jp/news-exhibition/exhibition/28247/
僕は、特別にこの画家が好きだった訳では無いのですが…というより、昔はこの平山郁夫の存在に多少の反発意識を持っていました。
文句のつけようの無い絵を描いていて、僕は特に好きでも嫌いでもありませんでした。
でも平山郁夫の生前、生きている画家のなかでは、日本で一番評価されている人物でした。
僕が古い絵を学ぼうとすると、調べている題材の兼ね合いや、好きな画家との繋り関係から、平山郁夫の書いた文章等はどうしても目にしてしまうのでした。
画学生の頃の僕は、戦前の日本画に興味を持っていました。
平山郁夫は東京芸大の生徒で、安田靫彦(やすだゆきひこ)や横山大観(よこやまたいかん)等に学んだ存在であり、前田青邨(まえだせいそん)の弟子にもなりました。
その時代の画家達に対しても、僕は興味を持っていて、幾つかの本を読んでいくわけでして。
読んでいく本のなかでも、直接に接してきた人物として、或いはその画家達の解説等で、平山郁夫が時折出てきていたのです。
話は少し変わりますが、西遊記の話は知っていますでしょうか。
画像元http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-2120.html
僕のなかでは、古いドラマで夏目雅子の演じた三蔵法師が、非常に印象に残っています。
画像元https://s.webry.info/sp/kuma-g.at.webry.info/201004/article_1.html
この西遊記の話は中国の小説で、面白くする為に色々な話を盛り込んでいますが、中核となる部分は本当にあった話です。
勿論、猿や豚や河童のお供も、付け加えられた部分です。
実際の話を説明すると。
仏教の開祖だった仏陀の教えは、 死後に幾つもの流派に分かれていきました。
そのなかで教える事柄も、仏教の流派によって大きく違うものになっていきます。
そのことで、仏教の大元の教えがどういうものなのかを調べようと、三蔵法師が中国から天竺(今のインド)への旅をする、という話です。
この三蔵法師や仏教の話こそ、平山郁夫の描いた題材のひとつでもありました。
話を前半と後半に分けましたが、果して僕の考えが後半で文章にまとまるかどうか…(^_^;)