絵と猫とぐだぐだ ~髙木元就

雑記ブログです。趣味で絵を描いています。漫画やイラストなども含めて、幅広く絵の好きな人に読んで貰いたいです。

本から絵を学ぶ2・竹内栖鳳の本 No.39

竹内栖鳳 

 大学1年生の半ばあたりで、竹内栖鳳(たけうち せいほう)という日本画画家に興味を持ち始めていく。

 竹内栖鳳の絵を見始めたのは、K先生(女子)が「前田青邨の絵が好きです」と語っていたことを切っ掛けに買った本のシリーズのなかにあった一冊である。

 実際にAmazonで検索してみると、そのものが出てきた↓

 発売日が買った時期より後なので、これは再版されたものだろう。

 当時の僕は、交通費を使って大きな本屋を幾つかまわって、目的の画家の画集を探すばかりだっただけに、今は便利な世の中だと思う。 

巨匠の日本画〈1〉竹内栖鳳―生きものたちの四季
 

 高校生の頃から興味を持っていた上村松園も、この竹内栖鳳の弟子だったことから、竹内栖鳳の話には入っていきやすいイメージもあった。

 表紙になっているこの猫の絵、今では国の重要文化財になっている「班猫」という作品。

 小・中学生の頃に仲良しだったドルチェノフという猫と、同じ毛の模様をしていて、何となく縁を感じた。

 ドルチェノフは、いつも僕の側に来て、ゴロゴロと喉を鳴らしていた、とても仲良しの猫だった。

 僕がテレビゲームやお絵描きに等に夢中になっていると、無視されたと、悲しそうな鳴き声を出して寂しがる。

 そんなドルチェノフも、今頃はもう天国に行ってるんだろうな。

 小学生の頃には、ドルチェノフの寝顔を描いたこともあった。

 またその内、この「班猫」みたいにドルチェノフのことを描こうとも考えていた。

 

 この画集を読んでいた時点では、まだ知らないことばかりなのだけど。

 竹内栖鳳は画塾や画壇等でも、繰り返しトラブルをに起こす。

 円山派という流派に属しているけれど、他の流派の技法を身に付け、一枚の絵に色んな流派の技を盛り込んで発表するとか。

 日本画に西洋の願料(絵具の粉)を使ったとか。

 意外に思ったのは、竹内栖鳳は模写をやり過ぎていたことで、師からは「円山派の域を出てしまっている」と言われ、何度か破門されるのに、その都度、上手くやって復縁している。

 時代の移り変わりの過程で、そういった行為の数々が、その時代には許されない行為として責められていたのだ。

 そういったトラブルと、僕の大学で起こり続けるトラブルの数々に、幾つかの共通点に気付く。

 それから、竹内栖鳳の本を幾つか読み進めていくことで、僕自身の大学で見舞われているトラブルの意味合いまで、多少は理解していくことにもなった。

竹内栖鳳

竹内栖鳳

 

 ↑画像の無いこの商品リンクだけど、この本に関しては、大学在学中に3回位読み返した。

 内容としては、竹内栖鳳の画業と人生について書かれた本である。

 よく本を読む人なら、3回程度の読み返しなど大したことはないと思うだろう。

 でも、それまでの僕は、文章ばかりの本などは殆ど読まない人で、頑張って1度読んだら、後は読み返すことなどなかった。

 そういう僕が、例外的に何度も読み返した本で、筆者の講演会が愛知県立美術館で行われると聞き、講演会へ話を聞きに行った程で、

色々と勉強させてもらった本でもある。

 ただこういう本は、画家の活動と人生を語っているもので、小説の様な面白さとは少し違い、絵に込められた想いや時代的な背景などを知る性質の方が強い本だと思う。

 

 今回の話は、この辺りで終わろうと思う。

 竹内栖鳳の話は、これから先にも何度か出てくる予定がある。

 昔の知識を基に書き綴っているので、もし間違ったことを書いていたら、教えて貰えると助かります。