絵と猫とぐだぐだ ~髙木元就

雑記ブログです。趣味で絵を描いています。漫画やイラストなども含めて、幅広く絵の好きな人に読んで貰いたいです。

日本画教員との話し合い2 No.102

割り振られるアトリエ

 話をまとめた兼ね合いや、僕の文章能力の低さなどから、どうしても書き綴っていない部分の話は幾つもあって、その補足の様な話も含めながら書いていく。

 

 K先生(彫刻教員)・A先生(男子)・S先生との話を終え、僕はすぐに日本画校舎へ行く。

 僕に割り当てられている筈の、課題を制作する場所を教わろうとしていた。

 この直前に行った話し合いのなかでは、これからの僕は他の生徒と同じ扱いを受けることとなっていた。

 大学での課題制作をしてよいことになり、改めて、アトリエ(課題の制作スペース)も僕は使ってよいことになった。

 大学での課題制作となると、また生徒間のトラブルでグチャグチャになる気もするし、色々と考えることはあったのだけれど。

 生徒として、与えられるべきものは受け取らなければならない。

 それから、これまで教われなかった日本画の授業の内容も、日本画の教員全員で必ず教えていく、という約束も交わしていた。

 そういう兼ね合いや待機場所としても、自分に割り当てられた場所は、知っておく必要はあった。

 話し合いの後、すぐに教わりに行くというのは、僕の意欲という意味合いだけではなかった。

 4年生の学生生活は、資格や免許の取得や卒業後の準備などで、忙しくなるのも目に見えていた。

 この時点では、新学期が始まって2週間、普通の生徒は普通に授業や課題を進めているのに、僕だけは話し合いの兼ね合いから、課題について何も手をつけられなかった。

 そういったことからも、僕は自分の首が絞まっている状況を認識していて、自分の制作場所や課題の問題を、少しでも早くに先へ進めていかなければならなかった。

 それでも教員達の意識は対照的で、僕を未だに教え子として扱う考えはなく、僕が困るのを知りつつも、この時の問題を先送りしながら誤魔化していこうとする。

 

 日本画の研究室(日本画の職員室)に着くと、話し合いに参加しなかった先生達はみんな居て、S先生はA先生(女子)に対して、この直前に行っていた話し合いの内容を伝えている。

 そこに僕が現れたものの、会話の流れから、S先生はA先生(女子)への話を中断できずに強行していた。

 本来は、話し合いの内容はK先生(男子)から日本画の教員全員へ伝えて、決めたことを守らせるという約束だった。

 しかし、ここではS先生が仲裁者としての立場を名乗り、話し合いの内容を日本画の教員達へ伝えている。

 S先生の語っている限りでは、僕がS先生に対して怒っているのは、指導に熱が入って乱暴な言い方になったという言葉使いの部分のみとなっている。

 それから、僕の不満の殆どはA先生(女子)に対するものに片寄っていて、「あなたの考えていることは、何かもかも全て勘違いです」とか「どうせ説明しても、高木くんには理解できない」といったA先生(女子)の発言ばかりが、この問題で反省すべき内容だと語っている。

 その注意を受けているA先生(女子)は、驚きながら『私はS先生からそう聞かされて…』と弱々しくまわりへ弁明している。

 ここでS先生が語っているのは、A先生(女子)一人を悪者にして、K先生(男子)やA先生(男子)といった、S先生自身やS先生の話を信じて僕を敵対視していった教員(上司)達は何も悪くないと主張し、話の中心である僕のことは、現状維持のまま有耶無耶にして終わらせようとしているものだった。

 そういう話を続けるS先生に対して、僕は黙っていられずに「嘘ついてんじゃねぇよ」と怒る。

 他の日本画教員達への説明は、K先生(彫刻教員)が行うことになっているのだから、S先生が説明するのは止めろと僕は求める。

 しかし、S先生は「話し合いは、そんな内容ではなかった」と言い張り、僕は「それならば話し合いのやり直しを大学事務に求める」と主張することで、S先生からA先生(女子)への注意する話は一旦止まる。

 それから、アトリエ(教室)の僕に割り振られている場所を教えて欲しいと求めるが、S先生は『もう大学での課題制作はしなくていい』『もう授業にも出なくていい』と返答し、課題についても『俺達の話なんか聞かないで、好き勝手にやればいい(何かを教える気はない)』と返答する。

 僕は『約束と違う』と怒るが、S先生は『そういう話だった』と言い張る。

 課題についての説明はしないし、アトリエも使わせない、というS先生に対して、僕は怒りながら約束を守れと怒鳴る。

 S先生は『そんな約束なんかしていない』と押し通し、『約束した』『していない』の言い合いを何度か繰り返し、僕は呆れてそれ以上のやり取りを諦める。

 話し合いの場にいた筈のA先生(男子)は、S先生が嘘をついているのを知りつつ、ただ黙ってやり過ごす。

 S先生から注意を受けていたA先生(女子)は、やり取りの合間に僕に対して「私はS先生からそう教わっていたから、そう言っていただけなんだよ」と、何度も言ってくる。

 

 そうして僕は「大学事務へ、話し合いのやり直しを求めるので、そのつもりでいて下さい」と言って、課題の制作場所を教わることは諦める。

 研究室(日本画の職員室)でのこのやり取り時には、他の日本画の教員は全員居た。

 K先生(彫刻教員)を挟んだ話し合いは、何ヵ月も前から予定され、事務員からは『この日でないと、日本画の先生全員は参加できない』とまで言われてこの日を指定されたのに、日本画の教員達は『外せない用事がある』と言って簡単に欠席してしまう。

 この場面から何年も経過した後なら、これ以上は彼等や大学組織の面子や立場等を考えるべきでないと考えるのだが。

 世間知らずでお人好しでバカで、冷静さを欠いている僕は、これ以降も、彼等の悪ふざけに振り回されることとなる。