ノンアルコールカクテルをモナンシロップで作ろうとしたときの話
今回はノンアルコールカクテルの話を書きますが、上手くいかなかった話です。
その上手くいかなかった要因も、僕の手腕不足だと思います。
ですので、そのまま真に受けるのではなく「自分ならこうする」という、もう一段先を見る視点で読んでもらえた方が参考になると思います。
カラオケ業界誌を見て、ノンアルコールカクテルをやろうと考える
もう十年近く前の話になるのでしょう。
僕は以前の職場のことを「飲み屋」と書いていますが、会社では「カラオケ居酒屋」と言っていて、カラオケも扱っている居酒屋です。
地元では、居酒屋よりもカラオケ店という認識でした。
そういった背景から、隔週でカラオケ業界誌が黙っていても届いてきます。
たぶん「カラオケ通信」という雑誌名だと思うのですが、ネット検索をしても関連情報が出てこないので、雑誌名は勘違いしているかもしれません。
主には、カラオケ店の経営者側が見る為に発行されている雑誌です。
その雑誌の記事で「年々、ノンアルコールカクテルの市場が拡大している」という内容を見かけます。
その市場の拡大に合わせ、カラオケ店でノンアルコールカクテルを販売し売上を伸ばした例を、記事のなかでは幾つかあげています。
そこから僕も「ノンアルコールカクテルをやってみよう!」と動き出したのです。
モナン シロップ
雑誌のなかで紹介されていたノンアルコールカクテル用のシロップは、モナン社のシロップでした。
当時の僕は、モナン社とか初めて聞きましたし、お酒が飲めないならソフトドリンク飲んでいればいいんじゃない?というのが本音です。
いまいちノンアルコールカクテルの必要性を感じていません。
それでも、売上が伸びるならやってみよう。やってダメでも、やったことは経験の積み重ねになる、という考えを以て突き進みました。
以下は、モナン社のシロップを輸入している会社のホームページからです。
1912年、フランスの中心に位置する美しい古都ブールジュで生まれたMONIN(モナン)は、家族的経営ながら品質・販売高ともにフランスを代表するブランドです。
1930年代から輸出を始め、ヨーロッパにおいて新たなカクテルブームをもたらし、その後アメリカにおいてもフレーバーコーヒーブームを巻き起こしました。
この成功の秘訣は、モナン親子3代に渡る商品を生み出す際に蓄積してきた長く豊富な経験と時代をリードする新しい発想、そして何よりも最高の品質へのこだわりにあると言えるでしょう。
今日ではフランスにとどまらずアメリカ、マレーシアに支社・工場、UAEには支社を置き、素晴らしい商品と豊富な情報を安定的に、且つ迅速に供給する体制を整え、名実共に世界150ヶ国以上のプロフェッショナルから愛される国際的なブランドとして認められています。
ホームページを見て、高級でこだわりのシロップだと感じ、早速とりよせようとします。
僕の働いていたお店で取引している酒家さんは、色々と事情もあって、3店もあります。
そこで最初に話を振った酒家さんからは「うちも昔はモナン扱ってたんですが…」等と話を濁しながら無いと言ってきました。
残りの2店では、簡単に取り寄せが出来たわけですが、後になってから考えると、なるほどと思える背景もありました。
その辺りの事情に関しては、後程すこし書きます。
このモナンシロップの他にも幾つか試し、割りといい感じに思えたのは、キャプテンシロップでしょうか。
キャプテンシロップは種類は豊富で価格も比較して安い方なので、Amazonのプレビューでも評価はよいのです。
それでもモナンシロップを選び使うようにしたのは、味の好みと僕が勝手に感じ取った高級感・イメージからです。
実際にノンアルコールカクテルをメニューに出してみると
最初から書いている通り、あまり良い反応ではありませんでした。
オーダーが来ないわけでは無いものの、店の在庫を増やしてまで継続してやろうと判断できる程でもなかったのです。
選ぶシロップは、モナンでもキャプテンでも結果は同じだったでしょう。
シロップということで、サワー等でもモナンシロップを使えないか検討してみました。
モナンシロップは、サワー専用のシロップよりも優しい感じがあり、これはこれで店の特徴や味に出来るのではないか?などと考えたからです。
でも、そういう風には扱えず、諦めました。
理由としては、価格が高いことや、シロップがサワーに(比較的)混ざり辛く、味が甘く優し過ぎたからです。
逆に、サワー用で使っていた側のシロップは、サワー専用のシロップであるだけに、混ざりやすくサワーとしての扱いやすさも味も上なのです。
下のリンクは、実際にサワー用に使っていたシロップです。
そういえば、最初に取扱いを聞いた酒家さんが「うちも昔はモナン扱ってたんですが…」と話を濁していました。
モナンシロップは他のメーカー商品と比べ、汎用性は高いけれど、価格は高いのです。
汎用性の高さから、例えばサワーならサワー専用商品に使い勝手や味で負けてしまいます。
そういう感じで、今現在ですと、飲み屋さん側も使っている店は少数であり、自然とこういう流や結論に行き着いてしまうのでしょうね。
今回は商品の紹介にもならない、変な話になってしまいましね(*_*)アウー