絵と猫とぐだぐだ ~髙木元就

雑記ブログです。趣味で絵を描いています。漫画やイラストなども含めて、幅広く絵の好きな人に読んで貰いたいです。

アメブロの後の話3 No.137

退職直後

 僕はカラオケ店を退職する直前まで、何かと忙しく動いていた。

 それを尻目に、Y本部長はのんびりとした毎日を送っていて、店舗内の仕事の手伝いをしてくれなければ、仕事の引き継ぎもしてくれないことに、僕は最後まで怒っていた。

  そうして、カラオケ店を退職した後も、実は退職準備が終わらずに、半月ほどカラオケ店での仕事をしていた。

 

 仕事の引き継ぎは、誰もをしてくれなかった為に、本来は社員がやるべき食材やお酒などの発注や設備の手入れなんかも、僕はアルバイト達へ教えていた。

 アルバイト達にやらせることを考慮しながら、色んなことを簡素化した。

 簡素化といっても、同時に色んな作業の質を落としている訳である。

 会社の社員達が、引き継ぎ対応をしない意味を勘繰れば、困りながらでも、一から店舗のやり方を考えて作り替えるつもりなのだろう。

 しかし、その前には店舗がグチャグチャになるのが目に見えている。

 このまま僕が黙っていたら、僕が去った後の週末には、いくつもの食材やお酒などの在庫がなくなり、顧客の注文への対応は出来なくなる。

 店舗の運営には、損益分岐点という言葉があって、その言葉は赤字か黒字かの境界線を言っている。

 この頃のカラオケ店の営業は、その損益分岐点近くまで追い詰められていて、少し油断すれば赤字に転落する状況にある。

 そんな時期に、食材などの発注関係をわざと無視し、顧客とトラブルになる様な状況をも迎えようとしている。

 店舗のやり方を変えるのは構わないが、店の不備によって、わざわざ顧客を怒らせる時期をつくってから動き出そうとする意図が納得できない。

 これは楽観視という言葉で片付くものだろうか?

 この時期になってから、ふと噂話なんかも思い出す。

 Y本部長が新規のパチンコ店をオープンさせた時も、初日から多くの不備を起して、顧客を怒らせていたと社内で話題になっていた。

 それと同じ様な状況が目に見えているのに、S専務もY本部長も、カラオケ店のことを軽く考えている。

 赤字になっても、パチンコ店の利益で相殺したり、後で巻き返すつもりなのかもしれない。

 しかし、売上の巻き返しなんてことは、この会社の幹部達には出来ないだろう。

 それ以前に、僕がこうやって勘繰っている様な意図はなく、幹部達は、度が過ぎた適当さで何も考えていないのかもしれない。

 それから退職した後になって、高木が引き継ぎを関係を適当にして去っていったと批難し、何かしら手伝いを求めてくることも予想できる。

 そんな感じの退職時期だったので、僕は最後までY本部長に怒り、意見をし続けていたが、Y本部長は適当に聞き流すだけだった。

 

 本来なら、退職した後の職場のことなんか、僕が気にかける必要もないのだろう。

 僕が何かをしたからといって、怠けている者の得にしかならないのも、十分にわかっていたけれど。

 最終的には、弱い立場にあるアルバイト達へしわ寄せも寄るだろうと、出来ることはした上で去っていきたかった。

 Y本部長としては、退職後まで仕事をする僕の姿を他の幹部に見られたくなく『高木はもう退職したんだから、もう仕事なんかするな』と毎日怒ってきた。

 こんなY本部長に対して、僕も『何でお前は何もしねぇんだよ!』と怒り、煙たがられていた。

 そんなやり取りをしながら、退職した職場で毎日4~5時間くらい仕事の後始末をやり、Y本部長にも嫌がられながらも、自分で決めた区切りまではやりきった。

 そういう人達であっても、いきなり手探りでやろうと思い立った時でも理解できるよう、発注作業を整理し、説明書きも残した。

 そんなことをしていた半月の間は、午前中に絵を描いて、午後には仕事をして、夕方からはパチンコをしていた。

 

 そのパチンコ遊びをしていた時に、カラオケ店の数代前の店長をしていたSeという人物と、パチンコ店で顔を合わせる。

 Seはヤクザではないけれど、ヤクザ関係者である。

 僕は彼のことをよくは思っていないが、カラオケ店の情報を知ろうと、何度か飯を食いながら会話したこともある。

 親しくなるつもりはないけれど、邪険にする理由もない存在と認識していた。

 でも、Seは僕との交遊関係を持とうと、しつこく求めてくる。

 その一番の理由は、カラオケ店へ在籍していた頃、休憩時間内でやっていたパチンコ遊びで、休憩時間の終わりで取りきれなかった当たり中のゲームを、何度かSeへ譲ったことにある。

 その場面ごとに、Seは数万円ずつの特をしてきたもので、僕から当たり台を貰うことを宛にし、Seは僕との交遊でその関係を維持したかった。

 彼とのことを今思い返すと、やはり関わるべきではなかったと思っている。

 所詮はヤクザ関係者で、いつも面倒事を持ってくる存在だ。

 

転職を阻む存在

 引っ越しをしてカラオケ店から離れ、失業給付を受ける手続きをした。

 僕の考えはパチンコ店に入社した頃と変わらず、大変な労働や残業の多い職場は避け、少ない収入であっても、絵を継続して描ける生活環境を作りたかった。

 年齢的にも、雇って貰える会社も限られる歳にもなっていて、少し時間はかかっても、長く勤める前提の仕事を探していた。

 

 そんな時期に、Seから遊びの誘いを頻繁に受ける。

 最初のうちは、たまに飯を食うくらいにしていたのだが、飯の後に(騙すかのように)強引にパチンコ屋に連れていこうとしたり、会う待ち合わせ場所をパチンコ屋に指定して、いつも一緒にパチンコ遊びをしようと誘ってくる。

 そういうSeの関係に嫌気をさし、僕は彼を避けるようにもなっていった。

 それからは、ストーカーの様に何度もしつこく、電話やショートメールを送ってきたりもする。

 その内容の大半は、パチンコ屋へ遊びに行こう、と誘う目的のもの。

 夜中の3~4時くらいでも平気で電話をかけてきて、僕が迷惑そうにしているのも、Se側は友人としての冗談的なやり取りとして楽しんでいた。

 そんな感じなので、Seとの関係を切ろうとも考え始めていたけれど、その頃の僕はSe対にお金を貸していた。

 僕はSeに対して『お金はもう返さなくていいし、こっちはこっちで暇してる訳じゃないから、もう連絡はしてこないでくれ』等と伝えていた。

 Se側は僕の言わんとすることは理解していたが、お金を返すと主張し続けながら、僅かずつしか返してこないので、僕も迷惑に思いながらも、関係を切る判断は鈍ってしまった。

 

 僕の就職活動に対して、Seは協力すると言ってくる。

 Seには、経営者の知人も沢山いるそうだ。

 だから仕事なら幾らでも紹介してやるし、失業給付を受けながら働いたらどうだ、上手く手続きを誤魔化してやるぞ、という不正受給の誘いもよくしてきた。

 そういうSeの話の全てが、僕には迷惑であり、誘いに対して、細かく話を聞こうとしたこともない。

 Seの紹介してくる会社はヤクザ経営の会社で、そこへ僕を騙して入社させ、ヤクザとして取り組むか、搾取する対象として誘ってきている可能性が高い、とも考えていた。

 その後、彼の友人の経営しているコンビニで『友人が過労死しそうな働き方をしている、助けてくれないか』『もう他にお願いできる人がいないんだ』と、短期でいいからコンビニの従業員になって助けてくれと、何度も頭を下げてお願いされる。

 僕は愚かにも『そんなに困っているならば、数ヵ月だけ』と、その話に耳を傾けてしまう。

 僕側で簡単に調べた限り、そのコンビニはヤクザ経営ではないだろうと判断し、僕は数ヶ月だけ協力することにした。

 

 僕の勤務時間や出勤頻度は、どんなキツい状態にあっても気に掛けなくて良いと伝えていた。

 その分、店の体制を急いで建て直し、僕を1日でも早く退職させる、という口約束でコンビニでのアルバイトが始まる。

 このコンビニ店は、経営者がヤクザ関係者でなかったのは確かなのだが。

 僕に説明していた店の苦しい状況についても、殆どの内容で嘘をつかれていた。

 簡単に述べてしまえば、経営に行き詰まっている為に、僕を違法な労働時間で拘束し、給料のピンはね等もして店を維持しようとしていただけだ。

 人手不足と言っていても、人件費削減の意味合いで人を雇おうとしないだけで、過労死しそうな働き方をしていたのは僕だけであり、その店の店長は余裕を持った働き方をしていた。

 数ヶ月だけという約束で入社しても、1年半くらい引っ張られて、その勤務期間の殆どで、僕が辞めると主張しても『いま辞められたら困る』という泣き言で返され、ずっと揉めていた。

 最後は、僕が法的手段をとると宣言し、その手続きに手をつけ始めた辺りで、ようやく解放される。

 

 Seとその友人経営者と接する過程では、退職したカラオケ店の過去や、Seが店長をしていた頃のこと等、色々とを知る結果にもなった。

 Seがカラオケ店で売上金の横領していたことや、店長でも店舗管理なんかしていなかったこと。

 ヤクザを後ろ楯にして、闇金をやっていること。

 その他にも、法に触れることは幾らでもしていて、その協力を僕に求めてきていた。

 そんな法に触れる行為に、僕は荷担する気はない。


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 コンビニでの違法な労働環境に対して、法的手段に出ようかで迷いもしたが、結局は何もせずに退職した。

 そこで何もしなかった理由は、Seの後ろ楯にヤクザが控えているからだ。

 恐らくは、僕の考え過ぎで恐がっているだけで、Seもヤクザ関係者といっても小物だろう。

 それでも、僕はSeに連なるヤクザ達の都合の悪い話を幾つか知っていったことで、『もしも』のことも考えてしまう。

 カラオケ店で働いていた時には、Seと繋がりのあるヤクザ達とよく揉め『(店の)外で会ったら絶対にころしてやる』等とも、何度も言われていた。

 そういう部分とも、この問題が発展することで、何処かで繋がっていく可能性はある。

 口論や法的手段等で、Seやその友人などを正しい内容ででも責めていけば、逃げ場を失った彼等は、最終的に僕の命を狙うのではないか、という危険を感じてしまう。

 そういう行きつく先が恐くて、僕はコンビニを退職した直後から、Seからの着信拒否設定をして、SNS関係も全てブロックし、連絡をとれなくして縁を切った。

 それでもSeが僕に接触してくるならば、すぐに警察に行ってそれなりの手続きをする前提でいて、その準備だけはしてある。

 もしも、Seやその友人・知人達で、僕のこのブログを読み探りを入れいるならば、このままお互いに何もせず、関わらないのがお互いの為だと、ここに書いておく。