小説版 ガンダムⅢ
やっと、小説版ガンダムⅢを読み終えました。
小説版のガンダムを読んでいて思うのは、やっぱり、アニメとしてのガンダムが一番面白いと感じます。
それを補足するものとして、ネット情報や設定解説本や小説を読んだりするのが、よりアニメを面白く感じさせてくれます。
これを当たり前と思うかもしれませんが、去年まで読んでいた小説の銀河英雄伝説に関しては、アニメや漫画よりも、小説が一番面白く感じました。
いきなり銀河英雄伝説を出してしまいましたが、ガンダムの小説を読みながら、近い世界観という状況から、銀河英雄伝説のことを何度か思い出していたのです。
アニメと小説では、同じ物語を語っていても、同じ感想という訳にはいきませんね。
アニメにも小説にも、各々の良さがあります。
ガンダムのアニメ番組は、宇宙戦艦ヤマトの人気を抜いてやろうと、意欲的に作られたものでした。
その後、ガンダムの世界に影響を受けて、銀河英雄伝説の小説はかかれました。
そういう背景もあってか、ガンダムの小説を読んでいると、僕は何度も銀河英雄伝説を思い出してしまうのでした。
古い小説で、無責任艦長タイラーというものもありましたが、それは銀河英雄伝説に影響を受けた人が書いた小説です。
小説のタイラーは、銀英伝のヤン・ウェンリーのアンチテーゼとして書かれたそうです。
しかし、無責任艦長タイラーがテレビアニメ化すると、面白いことに、タイラーはヤン・ウェンリーの様なキャラクターに変わってしまいました。
その作品を見て、影響を受けたであろう作品を連想してしまうことは、多々ありますね。
世の中には、ガンダムは嫌いだけど、他のロボットアニメや漫画が好きだという人も居ます。
でも、そのロボットアニメや漫画を製作した人は、ガンダムやガンダムに影響を受けた作品に影響を受けています。
そうしながら、創作物や人の意識は発展していくのだと思います。
ですので、ガンダムを見てない多くの人でも、アニメや漫画を見ていない人でも、今の時代を生きていれば、どこかしらでガンダムの影響は受けているのです。
小説の中身に触れたいのですが、ネタバレする話ばかりになってしまうので、出来るだけ物語で大事なところの話は控えます。
それと、むかしやっていたゲーム等で、MCガンダムというのがあったのですが。
このMCガンダムというのは、この小説版ガンダムで登場したG3ガンダムを基にしている様です。。
MCはマグネットコーティングといって、ガンダムの間接部分を特殊な技術で強化することにより、起動性能がアップしたというものです。
物語の後半では、ニュータイプという存在に関する話に、アニメ以上に触れています。
人類が宇宙に進出して、もうひと段階、人が進歩するであろう存在を指しています。
ガンダムの物語に出てくるアムロもシャアも、このニュータイプの先駆けとしての存在です。
その人が進化し始めて、高い能力を発揮しても、戦争に特化した道具としか使われないことに、アムロもシャアも不本意に感じているという物語でした。
小説版ガンダムの物語は、アニメ版と少し違っています。
その後に続く『Zガンダム』や『逆襲のシャア』には繋がらない話です。
アニメ版のガンダムは、後に続く物語のことなどは考えず、製作陣は、みんな全力で頑張った作品だった筈です。
そのアニメ版の最後は、打ち切りによって、本来予定していたものとは違ったものになりました。
それに対して、小説版のガンダムは、当初予定していた終わり方に近い終わり方をしているのでしょう。
そういう前提の上で読むならば、確かに楽しめます。僕も楽しみました。
でも、小説を3冊読むというのは、それなりに面倒なことでもあります。
それほどガンダムに興味を持っていない人が、過剰な期待の元に読むものでもないかもしれませんね。
- 作者: 富野由悠季,美樹本晴彦
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 1987/10/25
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