絵と猫とぐだぐだ ~髙木元就

雑記ブログです。趣味で絵を描いています。漫画やイラストなども含めて、幅広く絵の好きな人に読んで貰いたいです。

そぼろくん 5

 そぼろくんの飼い主探しは、動物病院で検査を受けてから、諦めることにしました。

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 僕がそぼろくんを飼えない事情として。

 僕の当時の住まいは、会社から借りているアパートであり、ペットと住める部屋ではないので、そこで僕とそぼろくんとで暮らす訳にはいきません。

 それともうひとつ。

 当時の僕は、勤めているカラオケ居酒屋店の従業員の教育と体勢作りを進め、その後に退職する考えを持っていて、その過程にあります。

 会社の拘束時間は異常な状態で、明け方から朝にかけて仕事から帰り、昼前には仕事に出勤していきます。

 家では、シャワーを浴びて寝る以外に何もしていない生活を、もう何年も繰り返していました。

 そこでそぼろくんと暮らしても、僕はそぼろくんを殆ど構ってあげられません。

 

 でも、動物病院でそぼろくんの悪い検査結果を知って、考えを変えることにしました。

 漠然と、もう少しお店のことを整理してから退職するつもりでいたのを、3~4ヵ月後を目処に退職しようと計画します。

 僕は元々、退職を求めている立場であり、会社側がいつまでも保留にして退職させて貰えない状態にありました。

 このそぼろくんの件を契機として、退職を強く主張していく決心をしました。

 3~4ヵ月というのは、退職を申し出てから、会社がそれに対応する為の期間です。

 

 そぼろくんとの住まいはどうしようか迷っていますが、取り合えずは、そぼろくんは今の住まいでコッソリ療養することにしました(この件は、もう時効として、許してください)。

 

 退職まで、そぼろくんには暫く孤独で寂しい思いをさせる訳だけど、病院の先生が言っていた『2~3年くらいで亡くなる…』というその2~3年後に、僕がそぼろくんを看取ってやろうと考えていました。

 その為に環境を整えて、そぼろくんと一緒に思い出を沢山作って…でも、そのままそぼろくんが元気に長生きしてくれたらいいなぁ…猫は思い出よりも、のんびりする方が好きだろうな…などと妄想していました。

 

 

 そぼろくんが、僕の部屋にやってきました(拉致してきました)。

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 動物病院で検査を受ける数日前から、そぼろくんのトイレと寝床の用意はしていまして。

 最初にお風呂へ入れた後、そぼろくんは用意した寝床を見付け、そこへ逃げ込んでいきました。

 それからのそぼろくんは、多くの時間をここで過ごしていきます。

 画像↓はその寝床の写真で、なかに布団の様にタオルを被せて、そぼろくんを暖めようとしていたものです。

 一応、お風呂の後の写真ではありません。

 

 動物病院で検査を受けた翌日、僕が仕事から戻ると、そぼろくんは寝床でおしっこをしていました。

 すぐ近くに猫用のトイレを置いておいたのですが、そぼろくんには判らなかったのかもしれません。

 寝床と床と、その寝床に居るそぼろくん自身の体とが、おしっこにまみれていました。

  寝床は洗濯するとして、そぼろくんを再びお風呂に入れようかで迷いましたが、タオルで拭くだけに留めました。

 それから、そぼろくんをトイレの上に置いて「トイレはここ」と声をかけました。

 でも、そぼろくんはトイレから出て、寝床へ逃げていきます。

  変な所でおしっこをしたことで、僕に怒られてしまうのではないかと、不安がっている様にも見えます。

 そう見えたといっても、それは僕の勝手な見え方ですし、そぼろくんの本音は判りません。

 トイレのことも、言葉で言っても判ってはいないでしょうが、それも仕方ありません。

 でも猫は本能的に、砂のない所をトイレとするには落ち着かない筈です。

 ですから、猫砂のある場所を教えてさえやれば、そぼろくんも、そこをトイレと認識する可能性は高いのです。

 

 このおしっこの問題は、他にも色々と不安に思う要素がありました。

 スプレー行為という、ストレスによってトイレ以外でおしっこ行為をしてしまう話を聞いたことがあります。

 その他に、どこかでおしっこの臭いをつけると、次回からもそこをトイレとして考えてしまう、といった話もどこかで聞いたことがあります。

 そういう行為も全部ひっくるめて、そぼろくんは昨日まで野良をしていた子であり、人側(僕)の都合で突然ここに連れてこられたのです。

 そのことで、多くのストレスを抱えている筈であり、スプレー行為があっても仕方はありません。

 これから先の事で、僕は何かと不安になりながら「大丈夫、怒らないよ」といって頭を撫でてあげました。

 するといつもの様に、そぼろくんもゴロゴロと喉を鳴らしてくれます。