ドルチェノフという名前の猫 2
ドルチェノフと出会ったのは、小学生の高学年で、学校から自宅への帰り道でした。
たまたま見掛けた猫で、話し掛けると最初は不安がっていたものの、一度頭を撫でると気を許してすり寄ってくるようになりました。
ドルチェノフは、キジトラ白の男の子です。
最初だけは少し警戒しましたが、人慣れしているので、どこかで飼われている子だと考えていました。
仲良くなってから、何度か抱っこもしたのですが、それまでに抱っこされたこともなかったのか、抱っこする相手である僕に不安を感じたのか、最初は僕の服に爪を立て、落ちないか不安がっていました。
僕はドルチェノフの体をしっかり抱えた上で、爪を立てている手の肉球を親指で押しながら、服に立てた爪をはずします。
ドルチェノフは、それでもしっかり抱っこされているのを理解して、目を閉じてのどをゴロゴロならすようになりました。
前足をフミフミしたり、僕の顔を軽く前足で押してきたり、そんな仕草もするようになります。
この行為の意味など、当時の僕は全く知りませんでした。
これは、子猫が母猫の胸をフミフミしながら、乳を飲む行為の名残です。
猫は成猫になっても、飼い主などに甘えるときに、このフミフミをする時があります。
猫の心理としては、成猫であっても、飼い主などに甘える心理は、母猫に対する気持ちと同じだと言われています。
このドルチェノフと知り合う前、僕が小学生の低学年だった頃。
仲良くなった茶トラの猫で、名前も「ねこ」と呼んだ女の子がいました。
そちらの子は、膝の上で寝るのは好みましたが、抱っこは嫌いな子でした。
このあたりの好み違いは、性格・個性の違いもあるのでしょうが、オスとメスといった子育てを前提にした本能も絡んでいそうで、正直なところ僕には解らずにいます。
ただ、僕の印象や経験からは、オスの方が人に甘えん坊な性格の子が多い気がします。
猫たちの知能は、人でいうところの2~3歳くらいだという話も時々聞きます。
寿命に関しては、野良猫で5~6年、飼い猫で10年くらいと聞きます。
100生きたら猫又になる、なんて話もありますが、そういう子が本当にいるなら会ってみたいですね(^^)
猫たちはこういう存在なので、大人になって子育てを経験した子であっても、みんな基本的には、お母さんの優しさや愛情を求めた子供なのだと僕は思っています。